2008年8月クロマツを探されている方から、当社HPを見ていただきメールが入りました。 そのメールには、「老松を松枯れ病でなくしてしまいました・・」の文面と 松と建物のバランスを合成写真で現し、このような松を探している旨が 添えられていました。・・
ご依頼者は、旧中仙道・大井宿旧本陣(岐阜県恵那市)の林家、当主林さんでした。 当社には、迫力ある黒松があったのですぐ林さんに写真で、ご検討いただきました。 この黒松は、当社からほど近い旧中仙道・高崎宿の近くの生糸旧家から移植し、 当社吉岡展示場のシンボル的な松でもあった。当社へメールいただく以前より 林さんは、造園業者を何軒も回りご苦労され、そんななかインターネットで 当社黒松を探し出していただきました。2008年9月林さんが、原木を見に遠路 足を運んで見に来て下さいました。 林様の感想は、「先代の松に形が似ている」とのことでした。旧中仙道の高崎宿近くの庭園にあった松が,時を経てインターネットで結ばれ 大井宿旧本陣二代目へ・・。幾多の人が街道から見上げた大井宿本陣の一代目の松。 松枯れによりなくし、ご苦労されて探された林さんのお気持ちに応えたいの一心で、時代を繋ぐ仕事が始まりました
2008年10月旅立ちの日がやってきました。スタッフは、根巻から積込み作業とも、長い道中なので細心の注意を払い行いました。当社は、他県の展示即売会を長年やっていることから、積込み運搬にも自信を持ってやらせていただいております
2008年10月7日、本陣の塀を越え永久の地へ。多くの地元関係者の皆さんが見守るなか、植え込み作業が始まりました。今年は、NHK大河ドラマ大人気の篤姫。その篤姫の義嫁となる、皇女和宮が、50kmにもおよぶ、お輿入れの長い行列を従い中仙道を江戸への途中、この本陣で昼食をとったそうです。このように表門は、数々の大名などを見届け、そしてこの日、二代目の松を迎え入れてくれました。時代を繋ぐありがたき仕事であります。
林様から、「遠路大きな松を大事に運び、植えてくれて」のあたたかいお言葉いただきました。元の姿のまま運ぶのは職人の技、それよりも各地を奔走し探し出していただいた、林様の思いがあったからこそ。
二代目松と20代目当主・林様
恵那の地で、元気にそして「親しまれながら時を刻んで欲しい」・・・当社・社長談